私の母は警察だ。
私はそんな母を誇りに思っている。
ある日、私の同級生のA子が亡くなった。
A子の家で何者かに殺されていたらしい。
A子とは仲がいい方だったので本当に残念だ。
犯人はまだ見付かっていないらしい。
だから母も忙しそうだ。
最近、私の部屋が少し違う気がする。
いつもと違う位置に物があったり
物がなくなっている日もある。
母の様子もおかしい。
やたらA子の事について質問してくる。
私の事を疑っているのだろうか?
A子の死亡から1週間経ったある日。
課題などのやる事を終わらせ
あとは寝るだけ、という時に
大事にしまっておいた物がなくなった事に気付いた。
「あーあ、またやるものが増えちゃったよ」
【解説】
A子を殺したのは語り手で、
『大事にしまっておいた物』
というのは、A子を殺した証拠になるもの。
そのため、語り手は
「やる(殺る)もの(者)が増えた」
と言っている。
人を殺して平然としている上に、
バレたから口封じに殺そうとする考えが恐ろしい…。
なぜ平然とできるのだろうか…