戦時中、
物資も食料も足りなくなり、
人々は疲れきっていた
一度経験した贅沢を思い出しては、
飢餓に耐えていたのだった。
そんなある日、肉料理が振る舞われた。
食器は石を割り、削り作られ、原始時代のようだった。
肉も今までに無い食感で匂いも味もクセがある。
しかし、それでも人々は久々の肉に舌鼓を打った。
さながら宴会である。
食後に聞く人がいた。
「どこから調達したんですか?保存でも?」
料理をした人は答える。
「しばらくは困らないね」
と。
【解説】
食べた肉は「人肉」。
料理をした人の回答が
質問にあっていないのが
なんだか恐ろしく感じるのだが…
感づいた人から
人肉にされていくかもしれない。