気温18度の秋…
あらやだ。
変な道に出てしまったわ。
このあたりでよかったのかしら…?
さっきから一人も見かけないけれど…
あら。
あの人は…
見たことがあるわ。
何だったかしら…
男の人が私の横を通って
道の先に進んでいってまった。
やだわ。
今にも死にそうな顔をしていたわ。
なんかこう…絶望感にあふれた感じ…?
ふと時計を見ると1時55分。
早く家に帰りたい…
すると一点の方向から光が舞い降りた。
私は無我夢中で駆けだした。
たどりついた先はいつも通りの道路。
…帰れたみたいね。
そういえば
さっき見かけた人交番に貼ってあった
指名手配犯にそっくりだったわ。
いや、でも夏に捕まって
もうそろそろ死刑になってるはずよね?
それにしても寒いわ…
【解説】
語り手はすでに死んでしまっているが、
語り手はそれに気づいていない。
2時になると、
こっちの世界に戻ってこれるのだろう。
「幽霊として」だけど。