俺が去年某洋楽バンドのライブに行った時の帰りの話。
俺と友達二人(仮にA・Bとする)の計三人で行って、
ライブ終了後、テンション最高潮で帰ってたんだよ。
そしたらAが後ろから誰かに肩を叩かれたんだ。
振り返ると、
80才くらいの背の小さい腰の曲がったばあちゃんが立ってたんだよ。
なにかな、道に迷ったりでもしたのかな?
とか色々思いを巡らしてたら、
そのばあちゃんはこう言った。
「私、死にそうに見えます?」
って。
一瞬「は?」ってなったんだが
なんかばあちゃんの目が虚ろで
すごく怖くなって返事もしないでその場を去ったんだ。
しばらく歩いてから、みんなで
俺「怖っ何あれwww」
B「お化けかと思ったぜwww」
A「俺、肩叩かれた時、逆ナンかと思ったぜwww」
俺・B「ねーよwww」
とか半ば笑い話的に話をしてたんだよ。
だけど、話してる途中で気付いちゃったんだよ。
さっきの一言で気付いちゃったんだよ。
【解説】
Aの背が分からないが、
背が低く、腰が曲がった状態では、
若い男の肩を叩くのはなかなか難しいのではないだろうか。
語り手はそのことに気づいたのだろう。
おばあちゃんでは肩を叩くには背が足りないとすると、
おばあちゃんはどうやって肩を叩いたのだろうか?
肩を叩くときだけ伸びた?
それとも、
おばあちゃんには何かが憑いていて、
それが語り手の肩を叩いた?
もしかしたら、
「私、死にそうに見えます?」と言ったのは
何かに取り憑かれているから
そういう言葉が出てきたのかもしれない。