なんだか意識が朦朧とする。
つわりというやつだろうか?
あんなクスリなんか、
さっさと止めればよかった。
好奇心・若気の至り、
そんな言い訳で通すにはもう遅すぎるだろう。
頭も身体も蝕まれながら、
ようやく赤ちゃんができたってっていうのに、
普通に産むことができないなんて。
でも、可愛い赤ちゃんのためなら帝王切開なんか怖くない。
私はもう、このお腹の子がいなきゃ生きていけないだろうから。
しかし、クスリ漬けの私が母親としてやっていけるのだろうか?
でも、この子にはとにかく元気で、外に出てきてほしい。
赤ちゃんの名前も、もう決めている。
赤ちゃんの名前も、もう決めている。
赤ちゃんの名前も、もう決めている。
赤ちゃんの名前も、もう決めている。
赤ちゃんの名前も、もう決めている。
赤ちゃんの名マエモ、モウキメテイル…。
私は手にした包丁で、自分の腹を切り割いた。
赤ちゃんの名前…ハラワタ。
【解説】
クスリ漬けになりおかしくなった語り手が
自分の腹を切り裂いて
ハラワタを引きずり出した。
おそらくこの語り手は
妊娠していないが、
クスリが見せた妄想によって
このような行動をとってしまっている。
クスリ漬けは恐ろしい…