今日は給料が入ったから、
回転寿司を食べに来た。
ここの店は全てテーブル席で、
隣のテーブルとは高い壁で仕切られている。
私はなるべくコンベアの上流に座りたかったのだが、
一番上流にはすでに先客が居たのでその隣に座った。
うん、回転寿司とはいえ、やっぱり美味しいな。
一皿100円均一の店ではないけれど、
10皿程度なら大丈夫だろう。
ガタッ
「勘定お願いしまーす」
「はい、ありがとうございましたー」
ん、どうやら隣の席の客は帰るみたいだ。
私ももう少し食べたら帰ろうか。
……あれ?
流れてくる寿司の皿が薄くなったような……
【解説】
先客は食べたお皿を重ねて流していた。
そのため、語り手は皿が薄くなったと感じている。
これまで流れてくるお皿がすべて2枚重ねだったら、
「まぁ、こういうお店なんだろうな」
と思ってしまうかもしれない。
ただ、そのためには先客が
1枚分は食べ、もう1枚分は重ねて流すということをしなければいけない。
ということはそこそこ食べるのも大変そうだし、
ネタも選べない。
そんな先客も恐怖だし、
あとで値段に驚き、抗議するであろう語り手もヒヤッとすることになるだろう。