僕は歩道を友達と一緒に歩いていた。
少し歩いていると、
黒い服とフードに包まれ、
紙をもった男性が立っていた。
どうやらその男性は人を探しているらしく
周囲をキョロキョロしていた。
気になった僕は友達と別れたあと
思いきって男性に話しかけた。
僕「誰か人をお探しですか?」
男性「あー、この名前の人を探しているんですが…」
僕は驚愕した。
なんと名前が書いてあったのは、
さっきいた友人の名前だったのだ。
いてもたってもいられず僕は
僕「すいません。わかりません。
お役にたてずすいません」
といってその場を後にした。
次の日その友人は学校を休んだ。
僕は気になり、
その友人の自宅へいった。
そして絶句した…。
その友人は昨日交通事故で亡くなったという。
僕は落ち込んだまま帰宅路を歩いていた。
そしてまた昨日と同じ場所で例の男性に会った。
また人を探しているようだった。
僕はその男性を無視して通り抜けようとした瞬間
男性「この子を探しているんですが…。
ご存知ですか?」
僕は驚愕した。
その紙に僕の名前が書いてあったのだ。
僕は怖くなり男性を無視して走って帰った。
しかし、あと家まで数十メートルの後の記憶がない…。
【解説】
人を探している男は死神。
そのため、男が探していた友人は死んでしまった。
それと同様に、語り手も死んでしまった。
男は死神なため、
語り手が友人を知っていると言ったところで
死ぬ運命は変わらなかった。
同じ時期に同じ歳の子が
昨日今日で死ぬ運命だったとか
それはそれで怖い…。