私はある時、
交通事故に遭いそうになったが、
どこからともなくやってきた青年にギリギリで助けられた。
礼を言おうとすると、既にいなかった。
ある時は電車のホームから落ち、
ひかれそうになった時に、
またあの青年が助けてくれた。
そしてすぐに立ち去っていった。
夜道を歩いていると、
黒い服の男が私に包丁を突きつけ、
金を出せと言ってきた。
その時、
またあの青年が来てくれるのではと期待した。
案の定、
あの青年は助けに来てくれた。
今度こそ礼を言うべく青年を呼び止めて言った。
私「ありがとうございます！
何故あなたは、私のピンチが分かるのですか？
まるで運命の神のようだ！」
すると
青年「そうですよ。私は運命の神です」
私「え？？」
青年「気をつけて下さいよ。
あなたは飛行機事故で死ぬはずなんですから。
運命は守ってもらわなくちゃ…」
【解説】
語り手は飛行機事故で死ぬはずだから
そのために運命の神が助けてくれている。
そのまんまの内容だけれども
それなのにここまで死にそうな目にあうということは
語り手は死神にでも憑かれているのだろうか？
あと、
「飛行機事故で死ぬはず」
と言われたら
もう飛行機に乗ることはないように思う。
飛行機に乗らなくても行きていけるから。
となると、この運命の神は
一体どんな行動をとるのだろうか？
なんだか、それが恐ろしい気がする…。
