太郎「これが真実を映す鏡?
俺の本当の姿がこんなブサイクなおばさんなわけないだろ!」
結衣「冗談じゃないわ。誰よこれ。
あたしの将来ってこと?赤の他人じゃないの。」
翔太「ボク、男の子だよ。
ボク、女の子なの?
よく分かんな~い。」
梅子「あたしの若い頃かい?
いやぁ、もうちょっと美人さんじゃったよ。
この人はあたしじゃないね。」
ボブ「ヘイ、ユ~。コレ、ダレ?
オレサマノ、ファンカイ?ダサイネ~。」
花子「何これ。普通の鏡でしょ。
どこが真実を映す鏡なの?馬鹿馬鹿しい…。」
医者「よし、花子にしよう。」
剛志「殺すぞ!てめえ!」
【解説】
医者が多重人格者の人格を誰に統一するかを調べているところ。
最後の剛志は自分の人格が消されることを知って、
医者に『殺すぞ!てめえ!』と言っている。
医者は
『よし、花子にしよう』
と言っているのは仕方のないこと。
花子は自分の姿に何の疑問も持っていないのだから…
今医者にされていることに気付いて、
とりあえずそう言ってみたのであればかなりのキレ者である。
剛志は自分の人格が消されることを知って
『殺すぞ!てめえ!』
と言っているが、
話の流れを見る限り、
若々しくはない女性である。
にも関わらず、
剛志は人格を消されることを嫌がっている。
確かに人格を消されるとなると、
死を意味していることと同じことになりそうだから
嫌がるのも無理はないと言えるのだが…
仮に人格を残されたとしても、
見た目はおばさんと言われてしまう年齢の女性である。
仮に剛志が人格を勝ち取ったとしても
その世界で生活していけるのだろうか…?
それとももしかして、
花子(仮)の顔に惚れてしまったからこそ
消されたくなくなった?
もしくは、女性になりたい!と常日頃思っていたら
その願いが叶ってしまった的な?
でも、剛志は鏡見ていないか…
剛志は完全に放置されたことに対して寂しくなってしまい
『殺すぞ!てめえ!』なんて言ってしまったのかもしれない。
何はともあれ…
花子以外が主人格となったらこれからの人生が大変そうである。