夫が死んで、つい最近三年目を迎えた
夫がいないだけで、私を支えていた何かが消え、
毎日脱力感がする生活を送っていた
私は朝、いつもの様にトーストと目玉焼きをつくり、
テーブルに置いた
そしてキッチンでコーヒーを作っている途中、
電話がかかってきた
私は電話に出てしばらくした後、電話をきり、
テーブルにあったトーストと目玉焼きを食べ、
コーヒーを飲んでいつもの生活が始まった。
【解説】
『キッチンでコーヒーを作っている途中、
電話がかかってきた』
のに
『テーブルにあったトーストと目玉焼きを食べ、
コーヒーを飲んでいつもの生活が始まった』
と、コーヒーができて、テーブルの上に置いてある。
亡くなってしまった夫が
コーヒーを最後まで作ってくれたのか?
それともまた別の何かが?
はたまた作りかけのコーヒーでも違いがわからず、
そのまま飲んでいた?
夫が亡くなって三年目。
支えがなくなったために
長期的に脱力を感じることもあるだろう。
しかし、もし何かに憑かれているのだとしたら…
コーヒーも勝手にできあがっているのだから、
一度そういう専門に診てもらった方が良いかもしれない。
コーヒーを勝手に作ってくれる何かだとしたら
それなりに良いモノだったりしそうだが…