私の夫は家柄がよく、私とは不釣合いだったはずなのに
回りの反対を押し切って私を選んでくれた。
嬉しくて涙が止まらなかった。
夫はバツイチで言うには
「両親が勝手に決めた女性だったのだがいつの間にか家を出て行ってしまった」
と言った。
夫の喜ぶ顔が見たい、
その一身で料理にも洗濯にも掃除にも力を入れた、
お手伝いさんは必要ないぐらいに。
そのたびに夫は優しくしてくれる
「君を選んでよかった」
と。
本当に、あの女は父さん達が選んだ家柄とは
対照的に浪費家で男好きの最低な女だった。
自分では何もせず、ブランド物ばかり買いあさり、食べるものも高級レストラン。
このままでは身が持たないし破産してしまうと正直思った。
今の妻が本当に素晴らしいことを思い知らされる、
この幸福が壊れないようにそろそろ始末にでも行くか・・・・・。
子供も生まれるし。
【解説】
前半は後妻。
後半はバツイチの旦那。
前妻は
『いつの間にか家を出て行ってしまった』
と濁された書かれ方をしている。
旦那が
『始末にでも行くか』
と言っていることから、
すでに前妻を殺しているか、
監禁しているのだろう。
そのため、突如消えた方をされているように思う。
前妻は
『浪費家で男好きの最低な女』
『このままでは身が持たないし破産してしまう』
と言った理由から、殺した、
もしくはこれから殺すのだろう。
前妻があまりにもひどすぎたために、
後妻の気の使い方などが素晴らしく見えて、
周りの反対を押し切ってまで結婚しようと思ったのだろうか?
後妻とどのような出会い方をしたのかは全く分からないが…
それにしても、
結婚相手を両親が勝手に決めるほどの家柄なのに、
破産してしまうほどの散財ぶりとは…
どのくらいのものだったのだろうか??
どのくらいの家柄の良さなのかもわからないが、
少し興味を持ってしまう。