『さようなら。
やっぱりお前とは続
かなかったな。
がっかりするな。
すてきな相手が
きっといるよ』
彼から突然届いたメール。
いきなりすぎて意味が分からなかった。
確かに最近、
喧嘩ばっかりだったけど別れたくはなかった。
なかなか立ち直れない。
彼の事が忘れられない。
そうして数日たったある日、
わたしはまたあのメールを読み返していた。
彼があまりにも唐突な別れを切り出したからきになった。
そこで私は気付いた。
彼には好きな人がいたんだって。
そこから私の悲しみは女への怒りに変わった。
殺すと誓った。
それから数日後、彼から
『やっほー!今日の夜、20時にうちで待ってるねっ!すきすきー!!』
と、メールがきた。
きっとこれは他の相手に送るつもりだったんだろう。
これは占めたと思い、
私は20時に彼の家に行って女を殺すことにした。
彼の家にいくと、そこにはさやがいた。
私の友達だ。
しかしそんなこと、どうだって良い。
私はさやを刺し殺した。
すると彼が耳元でぼそっとつぶやいた。
その直後、私は警察に捕まっていた。
【解説】
『さようなら。
やっぱりお前とは続
かなかったな。
がっかりするな。
すてきな相手が
きっといるよ』
の1文字目を縦読みすると
「さやかがすき」
となる。
しかし、
語り手が殺した相手は
「さや」であった。
彼が耳元でつぶやいたことは
「邪魔な人を殺してくれてありがとう」
とかそういう類のものだろう。
彼は語り手とさやとさやかに
三股をかけていたが
選んだのはさやかであり、
2人が邪魔になったから
このようなことをした。
彼としては
このようにふっかければ
必ず殺しにくると思っていたのだろう。
そんな語り手に
嫌気がさしていたのかもしれない。