私は最近、毎晩同じ夢を見る。
暗い一本道で得体の知れない化物に追いかけられる夢だ。
そしていつも道の行き止まりで追い詰められ、殺される。
そこでいつも目が覚めるのだ。
変わらぬ悪夢に最近気が狂いそうになっていた時、変化があった。
いつもと変わらない現実の日常の夢を見たのだ。
長い悪夢から解放された。その喜びを噛み締め、私は目を開いた。
そして私は目を閉じた
【解説】
悪夢に苛まれすぎてしまって、
夢と現実の違いがわからなくなってしまった。
『いつもと変わらない現実の日常の夢を見たのだ。』
が、いつもの現実の世界であるが夢と勘違いしている。
『長い悪夢から解放された。その喜びを噛み締め、私は目を開いた
そして私は目を閉じた』
悪夢から解放されたと思っていたが、
また悪夢に戻ってしまい、
悪夢の中で『目を閉じて』現実逃避をした。
悪夢を現実だと感じてしまったら…
語り手が人格崩壊してしまってもおかしくないだろう…。