私は今日から最も行きたくなかった場所に勤務することになってしまった。
死体処理班に行かなきゃ行けないとは…
「不幸だーーー」
などと言っても始まらないのはわかっているが、
不運な出来事に直面するといつもこう叫んでしまう。
それから数週間の時が流れ、
仕事を任せられた。
「この仕事は4人で行くことにしましょう。
今から4時間後、丁度深夜1時に現地で、
それまでは自由にしてて下さい。」
「はーい」
「了解しました」
「わかりました」
そして深夜1時になった。
辺りは真っ暗だ、
水溜まりに反射した月が少し明るい程度であった。
「それじゃちゃんと集まったかチェックも兼ねて点呼します。1」
「2」
「3」
……ブーブー
うわっバイブか。
誰だよこんな時間に…
「もう一度点呼します。1」
「にー」
「さーん」
「4」
なんだよ!
ちゃんといるじゃんか…
ブーブー
…またかよ…え?
ブーブー
この音を合図に僕は逃げ出した。
【解説】
一回目の携帯への着信は
待ち合わせている4人目から遅れるとの報告。
「4」の返事があったので来てると思ったら、
4人目からまた着信があった。
つまり、「4」と答えた人は
待ち合わせている人ではない。
一体誰なのだろうか?
幽霊?
そう思って語り手は逃げ出した。