【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】幸せの丸い貝

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俺は、仕事の都合上地方に出ていた。

 

海があり、自然が多くて自分も気に入っていた。

 

その日は、スケジュールが入っていなかったので、
俺は海を眺めようと海岸を歩いていた。

 

すると、砂浜に一人の少女がうずくまっている。

 

小四くらいでしょうか。

 

必死になにかを探しているようなので、
話しかけてみることにした。

 

「こんにちは」

 

俺が営業で鍛えたスマイルを振りまくと、
少女は顔をあげ、

 

「こんにちは」

 

と言って、目をまた砂浜に戻した。

 

 

「お嬢ちゃん、なに探してるの?」

 

「幸せの丸い貝だよ」

 

「なにそれ?」

 

「わかんない」

 

「パパとかママに頼まれたの?」

 

「うん、祭りに使うんだって」

 

「おいしいの?」

 

「うーん、食べる人もいるみたいだけど……
わかんない」

 

「そっかー」

 

どうしても、
その幸せの丸い貝が気になった俺は、
その少女に頼んで家に案内してもらった。

 

少女の家にはいると、
もう祭りの準備ができてるのか、
たくさんの料理でもてなしてもらった。

 

お酒もいただき、
そこで寝てしまった。

 

起きると、
すでに祭りが始まっていた。

 

近くの人に、

「幸せの丸い貝ってなんですか?」

と、聞くと

 

「それならもうここにあるよ」

 

あぁ、なるほどね。

 

そう言われれば、ここにあるな。

 

にしても、変わった風習なんだな。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸せの丸い貝

→贄

 

少女は生贄を探しており、

語り手がその生贄となった。

 

 

語り手は生贄になったと自覚しているのに

冷静さが半端ない。

 

ここまで肝が座っていると、

それはそれで怖いものである。