俺は、街の公園で
自作のブーメランで遊んでいたが、
飽きたので寝てた。
「ねぇあれちょーだい?」
そう言われて起きると小さい子供がいた。
「ん?どれ?」
「あれ!」
指さした方を見ると
近所の子供が俺の作ったブーメランで遊んでた。
「あぁ…良いよ。どーせ捨てるだけだし」
「ありがと。じゃぁもらっていくね」
「ほら、帰るぞー」
遠くで声が聞こえる。
この子の父親か…
そうして、もう一度寝に入った。
起きると、もう日が暮れていた。
さて、帰るか。
夕日に照らされたブーメランだけが公園に残された。
【解説】
指あっしていたのは
ブーメランではなく、近所の子供だった。
小さい子供と一緒にいた父親と一緒に
近所の子供を誘拐した。
語り手としては
『あぁ…良いよ。どーせ捨てるだけだし』
と言ったことで誘拐されたわけであり…
そのことに気づいたら
語り手はどう思うのだろうか?
しかし、正直
「誘拐した」
なんて思わないだろうから、
何事もなく過ごすのかな?