私の職業は写真家だ。
今日は休日で暇だから、
好きなカメラと共に、公園に来ている。
いい天気でのどかだなぁ~なんて思いながら、
適当に趣味のカメラでシャッターを切った。
今日は良い写真が取れたなぁ~と思って帰宅した。
しばらくすると政府から歩行者専用道路の標識のデザインが公募されるということで、
こないだの公園で撮った写真の中に親子が手を繋いでいる写真があったので、
この写真を送ってみると、なんと採用された。
数日後、テレビを何気に見ているとニュースで、
少女連続誘拐殺人事件の犯人が逮捕されたと流れている。
数日後、道路標識のデザインが出来たということで見てみた。
その時、私は愕然とし、気づいてしまった。
デザインを見て、確かにそう見える……。
私は、写真家を辞めた。
【解説】
有名な都市伝説。
少女連続誘拐殺人の犯人が子供と手を繋いで歩いている、
つまり、誘拐しているところの写真を撮ったことに語り手は気づいた。
あくまで都市伝説ではあるものの、
たまたま事件現場を写真におさめてしまったということはあるだろうから、
そのことに気づいた時は恐ろしくなるでしょうね…
「もし自分が気づいていたら…」
と自分を責めてしまいそう…。