【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】連続殺人

スポンサーリンク

今学校では最近ちまたで起こっている、
連続殺人が話題になっている。

 

俺も今日、その話を友だちにきいた。

 

なんでも学校の帰り道、
赤い服の人に肩をたたかれて振り返ってしまったら、
その人はその女に包丁で殺されてしまう、ということらしい。

 

そんな怪談じみた話、
俺は嘘だと思い、わらっていた。

 

放課後、
友だちとファーストフード店でめしをすました後、
俺はそのまま帰路についた。

 

すると、
家にもうすぐつくぞってところで
誰かに肩を叩かれた。

 

俺は気にせず振り返る。

 

そこにいたのは、
かたを上下にゆらし、
凄い形相をした、赤い服の女だった。

 

俺は血の気が失せ、
その女の手を振り払うと、
家までこれまでにないくらいの速さで駆け出した。

 

女は何か奇声を上げながら、
俺のあとを追ってくる。

 

俺はすぐに家に飛び込み鍵をかけた。

 

あいにく誰もいない。

 

二回の自分の部屋に行く。

 

俺の部屋は玄関の真上だから、
あの女がよく見える。

 

女はいまだに奇声をあげ、
凄い形相で玄関のドアをなんども叩いている。

 

俺は怖くてしゃがみこんだ。

 

女の奇声はしばらく続いたが、
やがてピタリとやんだと思うと、
先ほど以上に凄い叫び声が聞こえてきた。

 


そしてまた、沈黙。

 

今度はなにも聞こえない。

 

よかった。

 

あきらめたのか。

 

おれはのそのそと立ち上がると、
もう一度、窓から玄関を見下ろした。

 

さっきの女が、血まみれで倒れていた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肩を叩いてきた女性は、

殺人犯ではなく、

殺人犯に追いかけられ、

助けを求めてきていた。

 

しかし、語り手は

その女性を殺人犯だと勘違いしてしまい、

必死に逃走。

 

女性は語り手の後を追いかけ、

「私も家に入れて」と訴えて

ドアを叩いていたが、

語り手は自分を殺すつもりだと思ってそれを無視。

 

最後の沈黙の後の叫び声は、

女性が犯人に追いつかれ、

刺された時の叫び声だった。

 

 

語り手がその事実に気付いた時は、

ものすごい罪悪感襲われるだろう…。