ピンポーン
自「あーい」
「A君の、彼女じゃんどした？
俺に会いたくて来たのか？」
「すぐそこでA君が事故を起こしたの！
急いできて！あっちだから、ついて来て！」
自「まじか！？わかった、すぐ行く！」
自「ちょ・・・まっ、じゅんびさせてくれよ！」
「あァやーくぅ」
自「わぁーたから、このまんまついてくよ」
「ヤッタ！」
叫ぶ人 「ダメだ！ついてくな！よく見ろぉ！」
これは、僕にとって
ハッピーエンドだったかのかそうでなかったのかは、
今の僕にはわからない。
【解説】
『叫ぶ人』はA君。
A君と彼女は一緒に事故を起こして、
彼女だけ死んでしまった。
そして、彼女は道連れにきた。
『俺に会いたくて来たのか？』
というセリフから、
A君の彼女と語り手は浮気をしていたのだろう。
そして、A君の彼女は
A君君ではなく、語り手に対して本気だった。
そのため、語り手をあの世に連れて行こうとした。
そして、A君の叫びもむなしく
語り手は連れて行かれ、死んでしまった。
語り手もA君の彼女を愛していたのだろう。
しかし、死んでしまった今となっては
一緒に死ぬことがハッピーエンドだったかどうかはわからない。
そして、
一番つらいのはA君かもしれない。
彼女と友人の浮気を知り、
その二人が目の前で愛し合いながら死んでいったとしたら…
A君は人間不信になっても
おかしくはないように思う。
