「許さない絶対に…
絶対にお前を殺してやる！」
ドンッ！
俺は、友人の16歳の誕生日の日に
その友人を崖から突き落とし殺した。
動機はその友人に利用されはじめたからだ。
最近は金を貸してくれとせがまれていた。
貸しても金は返ってこない。
だから殺した。
警察は友人の不注意による転落死で解決した。
俺はそんな事は忘れ
幸せな家庭を築いていた。
息子と妻がいる。
そして今日は、
息子の16歳の誕生日だ。
息子「今日がなんの日かわかる？」
俺「そりゃ、おまえの誕生日だろ。
自分の子供の誕生日忘れるわけないだろ」
息子「……」
息子の顔になぜか恐怖を感じた。
俺「どうした？」
息子「なんでもないよー」
俺「そうか、どっか行きたいとこあるか？」
息子「うん！道案内するから、車運転して」
俺「どこ行くんだよ（笑」
そして1時間。
目的地に到着。
俺「！？」
息子「今日がなんの日かわかる？」
俺は思い出した。
そして、崖の底に落ちた。
【解説】
友人が息子に生まれ変わり、
息子と友人が同じ歳になってから、
語り手は友人（息子）に殺されてしまった。
息子は最初から友人だったのか、
それともこの誕生日の日に友人になったのか。
たまたま同じ誕生日だったようだし、
死んだ歳と一緒の歳になった息子と
何らかの縁があり、乗っ取ることができたのかもしれない。
それにしても、
お金が返ってこなかったから殺すというのも恐ろしい…
