【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】停電の夜

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「あっつ…」

 

暦の上では秋とはいえ、
まだ残暑厳しい。

 

バス停から徒歩5分にも関わらず、
額には汗が浮かんできた。

 

ジリジリと強い日差しの中、
半年振りの実家へ歩く。

 

「おかえり」

 

玄関を開けるなり、
母が迎え入れてくれた。

 

父と祖父もリビングで笑顔で迎えてくれた。

 

「おばあちゃん、帰ったよ」

 

祖母に声をかける。

 

しばらく休んでいると、
急に外が暗くなり、
直後、雷の音と共に夕立が降り始めた。

 

数分後、
照明が消えて部屋が暗くなった。

 

「停電か…雷でも落ちたか?」

 

こういう時の父のぼやきはいつものこと。

 

薄暗い中、
食事とお風呂を済ませて
今日はみんな早めに寝ることにした。

 

どちらにしろ明日の朝は早い。

 

私も今日は移動で疲れた。

 

どれくらいたったのだろう?

 

蒸し暑さに目が覚めた。

 

まだ停電のままのようだ。

 

喉の渇きを癒す為、
携帯の灯りを頼りに台所へと降りる。

 

途中、階段で祖母に出会った。

 

「おばあちゃん、どこ行くの?
トイレは下だよ」

 

「こっちだよ」

 

「え?どこ行くつもり?」

 

「…一緒に行くかい?」

 

「いや、いいよ」

 

「…そうかい」

 

変なの。

 

そう思いながらも台所で飲み物を飲み、
また床に就いた。

 

翌朝、リビングに行くと
いつも通り父たちがテレビでニュースを見ている。

 

どうやら停電も直ったようだ。

 

「ほら、みんな何のんびりしてるの!
お坊さんがいらっしゃる時間よ!」

 

母の言葉に、私はハッとした。

 

ゆうべの言葉の真意を考えずにはいられなかった。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばあちゃんはもう死んでいる。

 

にも関わらず、語り手はおばあちゃんを見た。

 

おばあちゃんは一体どこに向かおうとし、

語り手をどこに誘おうとしたのだろうか?

 

 

それにしても、

停電の中お風呂ってものすごく怖いのだけど、

みんな大丈夫なものだろうか…?