ある日の夜ふとテレビをつけると
「行方不明者をテレビの力で捜し出す!」
という番組がやっていた。
俺はリビングでなんとなくその番組を見ながら
母親の晩ご飯が出来るのを待っていた。
10年前に会社に行ったまま帰らなくなった父…
高校の帰りにいなくなった娘…
公園で忽然と姿を消したまだ幼い息子…
「いろいろな事件があるんだなぁ…」
そうつぶやきながら見ていると
母が料理の手を止め
慌ててテレビの電源を消した
【解説】
語り手が記憶にないくらいの小さい頃、
語り手は『母』に誘拐された。
つまり、この『母』は本当の母ではない。
こういう話ってたまに見たりするけど、
現実でありえることなのだろうか?
現実で実際にありえるとしたら、
どうやって周りにも本当の息子と思わせて生活しているのだろう…
個人的にものすごく気になるところである…