俺は今ある物を探す仕事をしている。
これはかなりの集中力と体力を必要とし
精神的にも強靭でなければならない。
遠くのほうで音がした。
あの辺りは後日探す予定の場所だな…
おっと、いかん集中せね…!!?
うーん…もう朝か…
「パパ、おはよ♪もう朝だよ」
そうだな、…お前また太ったか?
「パパったら!もう。パパだいっきらい!」
いかんな、またやってしまった。
さて起きようかな。
そういって俺はベッドの脇にある
松葉杖に手をかけ起きあがった。
【解説】
『俺は今ある物を探す仕事をしている』
語り手の仕事とは
地雷を探して、その地雷を除去する仕事。
『遠くのほうで音がした』
これは地雷を踏んで爆発してしまった音。
後日地雷を除去しにいく予定だった場所で犠牲者が出てしまったことに嘆き、
集中力が途切れてしまった。
それで自身の足下を疎かにしてしまい、
地雷を踏んでしまい…
後半に繋がる。
後半は
『そういって俺はベッドの脇にある
松葉杖に手をかけ起きあがった』
とあるように
足が不自由になってしまった状態。
地雷を踏んでから時間が経っている。
そして、語り手は娘に言った一言で
娘が怒ってしまった。
娘の地雷を踏んでしまった。
語り手は仕事でも私生活でも地雷を踏んでしまうようだ…
この文章を見る限り私生活で地雷を踏んでいる数は相当数ありそうだが…