結婚してからというもの、
幸せ太りというやつかそれなりに細いのが自慢だった私の体重は
60kgにまで増えてしまった。
最近ではそんな私を見て旦那が
「お前デブになったな」
と笑ってくる。
運動も苦手、食事制限も苦手な私だが
そこまで言われて黙っているわけにはいかず、
一念発起してなんとか22kgの減量に成功。
無理なダイエットをしたせいで
病院に担ぎ込まれてしまったが、
軽くなった私を見て旦那は泣いて喜んでくれた。
今日も旦那は見舞いに来てくれる。
病み上がりの私を車椅子に乗せて
連れ出してくれる旦那を見てふと私は考えた。
そういえば自分のことで頭がいっぱいだったけど
最近旦那も太ってきたかしら?
今度は彼にダイエットしてもらわないと。
【解説】
語り手は『減量』『軽くなった』とは言っているが、
「痩せた」とは言っていない。
『22kgの減量に成功』と言っているが、
体重に対する下肢の比率は一本あたり18.5%らしく、
そうなると60kgだと片足は約11kg
つまり、両足を切り落としたと考えられる。
『病み上がりの私を車椅子に乗せて』
というところも
両足を失ったことを意味しているのだろう。
『軽くなった私を見て旦那は泣いて喜んでくれた』
というのはあくまで語り手の主観であり、
旦那は余計な一言のせいで
妻が両足を切り落としてしまったと
自分を責めて泣いてしまったと考えられる。
『お前デブになったな』
というのは見た目の問題であって、
体重の問題ではないんだけどなぁ…
結局両足がなくなって体重が減っただけで
足より上の部分は何一切変わっていないのだから、
ダイエットという面でも当然意味のない行為である。
…旦那の一言で
相当病んでしまったのかなぁ…