お婆「そこでね、その賢いカラスはね…。」
A子「もう、その本、飽きた~。つまんな~い。」
お婆「本を読んでお勉強すると、ちゃんと役に立つのよ。
まぁ、いいわ。じゃあ、夕方まで外で遊んでなさい。
お婆ちゃんが井戸でスイカを冷やしといてあげるから。
夕飯の後に食べましょ。」
………
A子「ねぇねぇ、B子ちゃん。この井戸の中にスイカ冷やしてあんのよ。覗いてみてぇ~。」
B子「どれどれ~。あ~、ホントだぁ~。」
A子「(B子ちゃんの両足を抱えて)それっ~。」
B子「きゃあ~~~。(ドッボ~ン)」
A子「うひゃひゃひゃひゃ~。」
C子「A子ちゃん、何やってんのぉ?」
A子「あっ、C子ちゃん。あのね、この井戸の中にスイカ冷やしてあんのよ。覗いてみてよ~。」
C子「どれどれ~。あれっ?B子ちゃん?」
A子「(C子ちゃんの両足を抱えて)それっ~。」
C子「きゃあ~~~。(ドッボ~ン)」
A子「うひゃひゃひゃひゃ~。あっ、ねぇねぇ、D子ちゃ~ん。この井戸の中にね…。」
………
A子「お婆ちゃんの嘘つき!」
【解説】
すぐにスイカを食べたかったA子は
イソップ寓話の「賢いカラス」に倣って
井戸に友達を落として水位を上げてスイカを取ろうとしたが、
結局取れなかった。
これをきっかけに
突き落とした人たちとは
友達ではなくなるだろう…
それにしても…
スイカを取るために突き落としたはずなのに、
突き落としている際に
『うひゃひゃひゃひゃ~』
という笑い声を上げて非常に楽しそうである。
こんな笑い声を聞いたら
恐怖を感じてしまいそうだ…
突き落とされた側からすれば、
ここから一生出られないのではないか?
と思うのではないだろうか…