肝試しをしようという事になり
僕達は二人一組で墓地を一週する事になったんだ。
怖がりのキミと僕はずっと手を繋いでいたから、
ゴールした時にはお互いの手は鬱血して青紫色になっていてさ
「どれだけ強く握ってたんだよ」
ってお互いの右手を見せ合って大笑いしたんだ。
【解説】
『お互いの右手を見せ合って大笑いしたんだ』
とあるが、普通に手を繋げば、
右手と左手になるはずである。
右手と右手であれば、
握手をするような形になってしまう。
となると、別の誰かに手を握られていたことになる。
不審者が手を握っていたのであれば、
それはそれですごすぎて尊敬してしまうが、
さすがに幽霊の類だろう。
幽霊が一人だけでも成り立つが、
そうなると語り手か怖がりのキミのどちらかが
強く握っていたことになる。
果たしてどちらが強く握っていたのか…?
どちらかが…と決めるのもよくないので、
もう一人も幽霊に対して強く握っていたということで…。
だから、鬱血して青紫色になっていても、
驚くことはなく大笑いしていた?
幽霊が一人ではなく、
二人であった可能性もあるが…。
ただ、気になるところは
鬱血して青紫色になるほど強く握っていた(握られていた)のであれば、
痛みなどを感じるはずである。
となると、この二人はすでに死んでしまっており、
青紫色になっていたのかもしれない。
…怖すぎて痛みが吹き飛んでいただけかも…?