俺は今日、留守番で家に一人だ・・・今夜も熱帯夜か?
ノドがやけに乾く日だ、すぐ水が飲める居間で過ごす事にした。
部屋が静か過ぎるので、気晴らしにヘッドホンでラジオを聞くものの
やがてウトウトとして俺はソファーの上で眠ってしまった。
2時間くらい経ったろうか。
みみもとで突然「こらっ!」と低い声がした。
死ぬほどびっくりして飛び起きる。
ラジオの音か?誰も居ない。着ていたTシャツが汗でびっしょり
濡れてしまった。気がつくとヘッドホンからの音がない。
おかしいな・・・ラジオはついているのに。
ん?ヘッドホンのコードを辿っていくと・・・
なんだ、プラグがはずれていただけか。
蛾が蛍光灯の周りを飛び回っている。
いつもどおり静かな夜だ。
留守番してると心細くなるものだ、今日はもう寝よう。
【解説】
『プラグがはずれていただけか』
とヘッドホンのプラグがはずれていたのに、
『みみもとで突然「こらっ!」と低い声がした』
つまり、耳元での低い声は
ラジオの音ではない。
一体誰が…?
という怖さもあるのだが、
一文字目を縦読みしていくと、
俺
ノ
部
や
2
み
死
ラ
濡
お
ん
な
蛾
い
留
『俺の部屋に見知らぬ女がいる』
となる。
この見知らぬ女が
低い声で「こらっ!」と言ったのか?
怖い部分もあるのだが、
こうやって「こらっ!」と怒られることを
喜んでしまう人もいるよなぁ・・・
そういう人はこの状況を聞いて
怖いと思うのではなく、
羨ましいと思いそうである・・・