友人と車でスキーに行った帰り道、
ちょっとした会話の隙間に俺は寝てしまったようだ。
激しく揺さぶられ目が覚めた。
ああ、いつの間にか寝ちゃったのか…
目覚ましの音が鳴り続けてると思ったら車のクラクションか。
渋滞でもしてるのかな。
シートベルトがきつくて苦しいけど身体が動かない。
なんかもう面倒臭いからこのまま寝ちゃおう。
ごめんよ友人。
ひと眠りしたら運転替わるからさ。
友人は返事もせずクラクションを鳴らし続けている。
怒っちゃったかな?
うるさかったクラクションの音がだんだん小さくなっていく。
【解説】
語り手が寝ている最中に事故に合ってしまった。
『激しく揺さぶられ目が覚めた』
これが事故にあったとき。
『友人は返事もせずクラクションを鳴らし続けている』
運転している友人は事故の衝撃で気を失ってしまったか、
もしくは死んでしまった。
そして、クラクションの上に体を置いたために
ずっとクラクションが鳴り続けている。
『うるさかったクラクションの音がだんだん小さくなっていく』
語り手はこのまま死んでしまう?
それとも気絶で済む?
『シートベルトがきつくて苦しいけど身体が動かない』
と言っているので、
そこそこ大きな怪我は負っていそうである。
となると、このまま語り手は死んでしまう可能性の方が高いか?