日本一といっていい強さを誇る球団に
大人気4番バッターの加東が所属していた。
人柄も良くみんなから愛されるバッターだ。
だが最近めっきり打てなくなってしまっていた。
大きなスランプに陥り、
ファンからもブーイングすらないが
もう限界なのではないかと心配されていた。
球団側は加東の人柄もあってかまだ四番を任せていた。
そんなある日助っ人外国人のマークがやってきた。
最初は日本の野球に慣れないせいかイマイチだったが、
何がきっかけかバシバシ打てるようになり、
面白いキャラも定着したちまち大人気になった。
加東はもはや過去の人…誰もがそう思い、
加東自身がそう感じていた。
加東は円形脱毛症になるほど悩んでいた。
ある日の試合終了後、
全く打てず落ち込む加東を見ていたマークは、
加東を笑わせようとバットを持ちこういった。
マーク「You打ツナラコノ最新打法ガイイネ~」
笑いながら、そしてふざけてバットを簡単にふろうとした。
だがそれより先に加東はバットでマークを殴り殺していた。
その顔は怒りに満ち溢れていた。
加東は捕まり、現場の一部始終を回りで見てたチームメイトは
皆何故かマークが悪いと言った。
そして加東に悪いところは一つもないとも…
【解説】
マークが言ったセリフ
『You打ツナラコノ最新打法ガイイネ~』
を加東やチームメイトは
"憂鬱ならこの際、死んだ方が良いね"
だと思った。
『ふざけてバットを簡単にふろうとした』
とあるため、加東を殺そうとしていると思ったのだろうか?
それで正当防衛という認識から、
悪いところは一つもないと…?
それにしても、語り手は
『You打ツナラコノ最新打法ガイイネ~』
と聞こえているにも関わらず、
加東やチームメイトは
"憂鬱ならこの際、死んだ方が良いね"
と聞こえている。
カタコトで言ったため、
人によって聞こえ方が違ったのだろうが、
マークの性格を知っていれば、
そんな意味を言っているわけではないとわかるはず。
(面白いキャラが定着しているため)
しかし、加東は悩んでいた上にマークに人気を取られている。
なので、マークに対して嫉妬、憎しみなどがあり、
そのように聞こえてもおかしくはないと思うが、
チームメイトのみんなまでそう聞こえた。
ということは、
みんなから愛されていた加東だからこそ、
チームメイトは加藤と同じく、
憎しみのようなものがあり、
マークの言葉がそのように聞こえたのだろうか?
となると、語り手だけはすでに
加東には期待していなかったのではないかと…