【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】100年に一度の祭り

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私はある少数部族の取材の為密林の奥深くまでやってきた


この部族は本当に謎に包まれていて、

 

これまで集落内の取材OKが出たことは一度たりとも無かった

 

しかし何年も何年も続けた私の探究心に根負けしたのか、

 

単独の極秘取材という条件でついに今日こうしてここに入ることができた

 

そして運の良いことに今は100年に一度の祭りの最中

 

この祭りを行うことでこれからまた100年間の平穏が約束されるらしい

 

片言で取材を進めると、この辺りは昔から人喰い虎が出るらしく

 

痛々しい姿をした人を多く見かけた

 

右腕の無い人、左足の無い人、左腕の無い人、右足の無い人・・全て老人である

 

だがカメラを向けると皆笑顔を見せてくれる

 

私の想像以上にこの部族の人々は明るく、社交的で、優しく接してくれる

 

そして夜になり宴が始まった

 

宴の中心では祭りで使う木でできた大きな案山子の用なものが掲げられている

 

私は取材も忘れ酒を呑む

 

今晩は素晴らしい夜になりそうだ・・

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

『この祭りを行うことでこれからまた100年間の平穏が約束されるらしい』

『この辺りは昔から人喰い虎が出るらしく痛々しい姿をした人を多く見かけた』

100年間の平穏が約束されているのに、人喰い虎が出る?

 

祭りを信じているのであれば、人喰い虎が出た時点で

「祟り」などと騒ぎ始めるはず。

 

となると、人喰い虎というのは嘘?

 

『右腕の無い人、左足の無い人、左腕の無い人、右足の無い人・・全て老人である』

と、一部分だけ無い老人がいるが、

 

なぜか皆違う部分である。

しかも、全員老人。

 

これらを見ていくと、

『宴の中心では祭りで使う木でできた大きな案山子の用なものが掲げられている』

この100年に一度の祭りでは、100年間平穏に過ごすために、

案山子のようなもの(生贄)を捧げなければいけないのかもしれない。

 

そのため、老い先が短い老人たちから四肢を奪い、

それを捧げることになった。

 

急に取材にOKを出し語り手を招いているのも、

この祭りが関係している。

 

案山子なのでおそらく四肢だけでは足りず、

頭部(体も?)捧げなければいけないのだろう。

 

その頭部を差しだす生贄となるのが、

外部の人、つまり語り手となる。

 

そのため、一部身体がない老人たちも笑顔を語り手に向けるし、

部族の人々も優しく接してくれる。

 

語り手が生贄になることで、

100年間平穏に暮らせるのだから。

 

なので、語り手は酔い潰れたところで、

首を斬られて晒し者にされてしまう。