ある貧しい家庭の子供が入院していた。
そこへ主治医との話を終えた母親が病室に戻って来た。
「来月の誕生日だけど、僕ワンピースの最新刊が欲しいな」
子供が遠慮がちに言うと、母親は笑顔でこう言った。
「何でも買ってあげるから、好きなものを言いなさい」
【解説】
『主治医との話』
を終えた後、
『来月の誕生日だけど、僕ワンピースの最新刊が欲しいな』
『何でも買ってあげるから、好きなものを言いなさい』
という会話をしている。
おそらく入院しているこの子供は
『来月まではもたない』という話をされているのだろう。
なので、その前に少しでも喜んで欲しいと思っている。
ただ子供の臓器を売買など、
子供の身体を使ってお金を得る話を
主治医にされていたのだとしたら…。
子供のおかげでお金が手に入るし、
最後くらいは好きにさせてあげよう、
という”お金が手に入ったからの笑顔”だったら
非常に怖いと思ってしまう。