交差点を歩いてると黒猫がいきなり前を横切った
踏みそうになったので思わずジャンプしてかわした直後だった
キェキェーッドスン!と背後で凄まじい衝撃音がした
見るとすぐ後ろにダンプが止まっていて、その下で内臓を撒き散らした人が転がっていた
シェーみたいなポーズで体がねじれ、顔は隠れて見えないが若い男性のようだ
酷い。あの状態なら即死だろうと思った
余りのショックで硬直していた俺の目の前を、またさっきの黒猫が横切った
ふと「俺はこいつのおかげで助かったようなもんだな」と思った
黒猫は凶事の前兆とよく言うが、俺にとっては救いの神だったわけだ
死んだ彼には気の毒だけど
「ありがとな」と笑って呟いた俺の顔を、猫は不思議そうな顔で見下ろしていた
ヌコハタイセツニシヨウニャ
【解説】
『猫は不思議そうな顔で見下ろしていた』
つまり語り手は倒れている。
事故にあったのは語り手、ということだろう。
『ヌコハタイセツニシヨウニャ』
という言葉から、猫に恨みを持たれていた?
また、事故にあったのが語り手だとしたら、
若い男性を見たのは幽体離脱をしたから?
その文章のつながりがいまいちよくわからない。