夜中目が覚めて、怖いときのおまじない、「ちちんぷいぷい~おばけなんかとんでけ~」
これを大きな声で何度も唱えると、いつもママが来て、小さい灯りをつけてくれる。
そして、背中をトントンしてくれたら安心して眠れるんだ。
だけど今日は何度唱えてもママが来ない。
ボクの部屋は相変わらず暗いままだ。
ママ早く来て。
今日はおばけが飛んでいかない。
ドアを開けて、大きな赤いおばけがこっちを見てニヤニヤ笑ってるんだ。
【解説】
『大きな赤いおばけ』とは、強盗や快楽殺人者。
母親を殺した返り血を浴びているため、
子供には大きな『赤い』おばけに見えている。
母親は殺されてしまっているため、
大きな声でおまじないを唱えても来てくれない。
『大きな赤いおばけ』が
『こっちを見てニヤニヤ笑ってる』ため、
これからこの子供も殺されてしまうだろう。