私は2週間ほど前から
無言電話による嫌がらせを受けている。
プルルルルル
プルルルルル
まただ。
気持ち悪い。
精神的にもう限界だ。
そして電話線を切ってしまった。
1ヶ月後
ピリリリリリ
あ、カナコから電話だ。
私「もしもし」
カナコ「あ、マユ(私)。今ヒマ?」
私「うん。ヒマだよ」
カナコ「あたしもヒマ~」
私「そりゃそうでしょ」
カナコ「あ、マユ、
最近二ノ宮先輩とどうなの?
なんか進展あった?」
私「別になんもないよ。
1回デートしただけ」
カナコ「まじで~!?
あたしならもっとガンガン攻めるのになー」
私「はは」
カナコ「てかまだ家電直さないの?」
私「うん。まだちょっと怖くて…」
カナコ「案外二ノ宮先輩だったりしてね。
そのストーカー」
私「そんなわけないじゃん」
カナコ「冗談冗談。
『ピンポーン』
ん??
あ、宅配便来た。
後で掛け直すね」
私「オッケー。じゃ」
ピッ
プルルルルル
あ、カナコからかな?
【解説】
『プルルルルル』は家の電話。
電話線を切ったはずなのに鳴っている。
絶対に出てはいけない電話だろう。
ただ、携帯ではなく、家の電話だから
取ることもないだろうけど。
でも、電話線を切ったのに電話が鳴っていることに気づいたら
怖くて家から飛び出してしまいそうである。