キーンコーンカーンコーン
1限目の授業が始まった。
やる気のない俺は
チャイムが鳴ってから教材を準備するお約束。
っ!
しまった…、筆箱忘れた…
やる気ないとは言っても
ノートくらい取らないといろいろと困る。
仕方ない、隣の人に借りよう。
あまり話したことがないが
隣の席の女の子になにか書くものを借りることにした。
さすがに授業中に声を出すのは憚られるので筆談にて
「筆箱忘れたので書くもの貸して」
と書いて渡す。
それに対する筆談での返事
「充分でしょ?」
え、貸してくれないのか?
もういーや、寝る
Zzz
【解説】
筆箱を忘れて書くものがないはずなのに、
語り手は筆談している。
筆談しているものは
一体どこから出てきたのだろうか?