俺の名前は青木みずき。
沖縄の近くの離島に住んでいる。
俺には3歳の弟がいる。
そいつがまだうまくしゃべれなくて
発音できない言葉が沢山ある。
今日は天気もいいし、散歩でもするか。
外に出ようとサンダルを履くと、
弟が
「ぼくも!ぼくも!」
というので一緒に散歩することになった。
ウロウロと適当に散歩していると
急に弟が青ざめて
「みずち、みずち!」
と俺の顔を見て俺の名前を連呼してきた。
「こら、お兄ちゃんっていいなさい!どうした?」
そこで俺はハッと気づいたが、
気づいたときは手遅れだった。
【解説】
弟が言っているのは『みずち(蛟)』。
危険を知らせていた。
しかし、語り手は『みずき』という自分を呼んでいるのだと思い、
気が付かなかった。
実際は蛟(みずち)ではなく、
ハブとかなのだろうが、
語り手は気づくことができなかったため、
蛟らしきものに噛まれてしまった。
弟はどこで蛟という言葉を覚えたのだろうか?
アニメとか?
それが正直気になってしまう…