私は今、夫と息子が2人の4人家族。
それなりに幸せな暮らしを送っている。
しかし、ある出来事からその生活が一辺する。
ある夏のこと。
耳元で誰かが囁く…
囁きと言っても聞き取れなかった。
「誰!?」
返事は無い。
しかし、それだけでは終わらなかった。
次の日も、また次の日も続く囁き…
更には、目の前に黒い悪魔が飛び回る。
「アイツのせいか…」
私はスプレーをしてやった。
すると悪魔は消える。
「ざまぁみろ…」
しかし、それは一時的なこと…
ヒドイ時には寝ている時にも、
悪魔は囁いてくる。
私は精神的に疲れていた。
しかし、悪魔のせいで眠れない。
薬を飲んで、
スプレーをしてから寝るのが日課になった。
そんなある日。
夫「大丈夫か?
疲れてるみたいだけど…」
私「うるさい!!」
夫「なんだよ、心配してやってるのに…」
私「黙れ…黙れ黙れ黙れっ!!!」
グサッ!
バタッ…
息「お、お母さん…?」
私「死ね~!!!」
グサッ、グサグサッ…
アハハ…
アハハハ、アハハハハッ!!
気づくと私は息子2人をメッタ刺しにして笑っていた…
家族を殺してしまった罪悪感から
私は自殺を決意した。
【解説】
2つの解釈あり。
1つは、語り手が薬をやっていた。
ある日、禁断症状が現れ、
再び薬をやってしまう。
スプレー=シンナー
薬=麻薬
そして、ラリった語り手が
家族を殺して自殺するという話。
もう1つは、悪魔=蚊。
蚊によるストレスでおかしくなった語り手が、
家族を殺して自殺する話。
蚊は一番人間を殺している生き物。
様々な病原菌を運んでくる蚊は
悪魔と呼んでも差し支えないだろう…