くそっ…
なんでこいつはいつも俺のそばに現れるんだ。
目の前には手足が曲がり目が充血。
だがどこかに人を見下すほどの余裕がある男がいた。
俺が家や学校、その辺の道、
さらに映画館やゲームセンターなどどこにいても
常にこいつの影がちらついている。
それにこいつの足はくそ早いんだ。
俺がいくら走っていようが
車・自転車などに乗っていようが
こいつはまとわりついて離れない。
こいつがどういうやつなのかは
誰にもわからない。
俺はいつもこのことを友人に話している。
友人は親身に話を聞いてくれる。
さらにこの友人は今日も精神安定剤をくれる。
この精神安定剤がなければ
おれは今まで生きてこれなかっただろう。
これがなければ俺は耐えられないだろう。
今日もやつの影がちらついている。
【解説】
友人からもらっている精神安定剤は
覚醒剤的なもの。
語り手は覚醒剤を服用しているため、
見えないものが見えるようになってしまった。