【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】自殺スポット

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皆さんの住んでる地域には、
自殺スポットと呼ばれるところがあるだろうか。

 

私の近所にはある。

 

ある廃墟になった団地だ。

 

私が会社の付き合いで飲みに行った時、
終電を逃したことがあった。

 

幸い、家は一つ次の駅であったので、
歩いて帰れる距離だったのだが
腕時計を確認すると、
もう夜中の2時を過ぎていた。

 

やばい、早く帰らないと。

 

私には妻と娘がいた。

 

あまり遅くなって迷惑をかけるわけにもいかない。

 

そんな時、ふと脇道が目に入った。

 

暗く、チカチカ光る街灯が遠くに見える。

 

普段人は通ろうとしない。

 

自殺スポットで有名なマンションを横切るからだ。

 

しかし、
私は再び時計を確認した。
こっちから行けば近道なんだよな。

 

怖かったが、
早く帰りたい気持ちに負けて
自然と足がそちらに向いていた。

 

暗い。

 

チカチカ点灯する街灯が不気味だ。

 

左には整備されていない空き地。

 

雑草が生い茂っていた。

 

右にはマンション。

 

冷たい色をしたコンクリートの壁は、
一般にイメージする廃墟そのものであった。

 

何もない。何もない。

 

極力視界に入らないようにしていたのだか、
写ってしまった。

 

屋上だ。誰かが立っている。

 

見たくもないのに目を向けてしまった。

 

しかし、そこに人影はなかった。

 

いや、

 

ドン…

 

嫌な音がした。

 

人影があったところの真下、
そこは駐輪場の裏に隠されていた。

 

嫌な予感しかしない。

 

しかし、そのまま見過ごす訳にも行かず、
私はそわそわしながら駐輪場に近づいた。

 

先ほどの音で目が覚めたのか、
ベランダから様子を伺う人影がいくつかあった。

 

ゆっくりと駐輪場の裏を覗く。

 

私の顔は恐怖に怯えていただろう。

 

血だらけで倒れている女性がいた。

 

自殺だ。

 

叫びそうになったが、
意外と頭の回転も早く、
すぐに救急車を呼んだ。

 


それからどれだけ時間が経っただろうか。

 

女性を乗せ、扉を閉めた救急車は、
サイレンを鳴らしながら動き出した。

 

赤い光はだんだんと遠ざかる。

 

私の心もだいぶ落ち着いてきたところだった。

 

早く帰らないと。

 

そう思った瞬間、私は気づいた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃墟になった団地になった団地のはずなのに

なぜベランダから様子を伺う人影が

いくつかあったのだろうか?

 

 

顔のない幽霊が

ベランダから下を覗いていたと想像し、

勝手にゾッとしてしまった…