「来年のクリスマスにくる流星群にお願いごとをすると
願いが叶うんだって!!ロマンチックだよね~」
「そうか??願いが叶うとか胡散臭くて興味ないな…」
「んもう!!せっかくのムードを壊さないでよ…」
俺は幸せものだ、
こんなにも可愛らしい彼女がいて、
あの競争率が高い彼女がこんな俺を選んでくれるなんて。
本当にありがとう。
キキィーー
ある日のこと目の前の彼女は宙をまった。
それから彼女は目を覚まさない。
月日がたち彼女の家族は諦めていた。
医師も安楽死をすすめていた。
「ちょっとまってくれ!!
クリスマスまで…
クリスマスまで彼女を生かしてほしい」
「もうクリスマスだな。
今日もし目を覚ましたらこの1年の話をたくさんしたいな、
面白いこともたくさんあったんだぞ。
それに今日は星がたくさん降るらしいからな」
はっと思い俺は彼女の手を握り。
「俺はどうなってもいい。だから頼む!!
彼女を起こしてくれ!!」
「これより安楽死を始めます」
私は号泣しながら彼を見送った。
【解説】
語り手の願い事が叶い、
彼女は助かったものの
語り手がその身代わりになってしまった。
『俺はどうなってもいい』
と言っているため、
自分が犠牲になってでも
彼女が助かったことを喜ぶのだろうか?
『今日もし目を覚ましたらこの1年の話をたくさんしたいな』
と言っているから、
結局彼女と話すことができなかったことに
悔しさを感じるのだろうか?
語り手がどんな想いなのかが気になってしまう。