完璧な殺人計画を思いついたので、
さっそく友人に相談してみた。
俺「この毒を君の恋人に飲ませて殺すんだ。いいかい?」
友人「………そうか。どんな毒だ?見せてみろ」
俺は毒の入ったビンを友人に渡した。
すると友人は、
毒の入ったビンを開けて、
一気に飲み干した。
ビンの中は空になった。
友人「どうせ俺がお前を止めても、
お前はその完璧な殺人計画で俺の恋人を殺すんだろ?
だったらその前に、俺が身代わりになって死んでやる」
友人はニヤリと、
勝ち誇ったように笑った。
俺は呆然とした。
俺「ここまで完璧に殺人計画を実行できたら、
逆にビックリだよ」
友人はみるみるうちに青ざめていき。
そして死んだ。
それから俺は、警察に電話した。
俺「友人が目の前で自殺しました」
【解説】
語り手は最初から友人を殺すつもりだった。
ただ、語り手も呆然としているように、
語り手としてはここまであっさり毒を飲むとは思わなかったのだろう。
実際はどうやって飲ませる流れだったのかが気になるところである。
それにしても…
毒を渡していきなり目の前で飲まれたら
それはそれで怖い気がする。
いや、まぁ、毒を渡す機会どころか、
毒を手にする機会すらないが。