私はあるホテルにとまった。
私の部屋は214号室。
風呂に入り一服していると
突然館内放送が流れた。
「ただいま館内に殺人犯が侵入しました。
1224、314号室の方が犠牲となりました。
みなさんも厳重に注意してください」
私は考えた。
なぜこんな離れている部屋の
客を殺すのかと。
そして私はいっきに冷や汗をかいた。
次に殺されるのは私だ。
【解説】
『1224』は12月24日でクリスマスイブ
『314』は3月14日でホワイトデー
犯人は恋人たちのイベントの日に見える部屋に恨みを持っているようだ…
そのため、
次は『214』である語り手の部屋にやってくると思われる。
『214』は2月14日でバレンタインデー
『314』の人もすでに犠牲になっているため、
もうすぐ語り手の部屋に着いてもおかしくないだろう…
部屋に閉じこもっていても
ドアを壊して侵入してくるだろうか…
2階だとしたら窓から飛び降りて逃げるのも
一つの手かもしれない…
それにしても、この殺人犯、
部屋番号が恋人たちのイベントの日に見えてしまうくらい
病んでしまっていたのだろうか…
その日を恨むくらいの何かがあり、
数字を見ただけで発狂するくらいの憎しみが生まれれば、
数字の羅列を見ただけで殺人鬼になり得る可能性はあるのかもしれない…