【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】峠

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今日俺は友達とオートバイでツーリングに来てる。

 

目的地は長野まで自然を見に行くだけなんだけどね。

 

夏だから涼しくなる夜にでて
朝方に着くって言う計画です。

 

3時間ほど走って
県境の峠の入る前のコンビニで一休み。

 

俺「こっから峠だけど飛ばしていい~?」

 

友達「お前早いんだもん。後からゆっくりいくよ」

 

俺「じゃあ峠下ったところで待ってるよ~」

 

友達「あんま調子のって飛ばすなよ」

 

そう言って一緒に峠を登り始めて
何分かすれば友人はもう見えなくなっていた。

 

(…やっぱり夜一人で峠怖い)

 

そんなことが頭に浮かんだ瞬間
後ろから猛スピードで俺のこと追い抜いてったバイクが現れた。

 

俺もそれなりに腕には自信があったから火がつくわけですよ。

 

だけど全然おいつけない…

 

相手は見た感じかなり古いバイクのはずなのに
テールランプはどんどん遠ざかっていく。

 

悔しかったけど
峠を下り終えたのでしばらく待つことに。

 

2分後に友達がきた。

 

友達「おい!大丈夫か!」

 

俺「え、いきなりなんだよ」

 

友達「ガッシャーンって凄い音聞こえたからさ」

 

俺「こけたとでもおもったのか?
ほら転けたあとなんてないだろ?」

 

友達「そっか…なら良かったわ、
だけどどっか浮かない顔してるな」

 

俺「いや…夜の峠は怖いなーて。やっぱ一人は怖いよな?」

 

友達「マジほとんどミラーしか見てなかった。
誰一人通んなかったし」

 

それからしばらく考えてみるとゾッとした。

 

帰りはその峠を通って帰ることはなかった。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前は語り手、後ろは友人。

 

語り手が追い抜いた人がいるのに。

友人は『誰一人通んなかったし』と言っている。

 

つまり、追い抜いていったモノは

人ではなく、幽霊の類であった。

 

 

「幽霊であろうがなんだろうが、次こそは負けない!」

という強い想いは語り手にはなかったようだ。