【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】パンク

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出張からの帰り道、
私は車で夜の山道を走らせていた。

 

その道中、山と山を渡す鉄橋に差し掛かった時のことだ。

 

鉄橋の下は深い峡谷になっており、
この暗さだと覗き込んでも何も見えない。

 

仕事の疲れもあったため、
やや惚けて運転していると、
橋の中央で突然停車した。

 

エンストか?と思い
何度もキーを回すが、エンジンは掛からない。

 

ガソリンの残量を示すメーターは満タンを指している。

 

ヘッドライトは消え、
対向車や後続の車もないため、
月明かりだけが周囲を照らしている。

 

と、不意に橋の下から白い靄(もや)が立ち昇ってきた。

 

なぜだか感覚的に霧では無いと判断できる。

 

それはみるみるうちに視界を覆い、
向こう岸が完全に見えなくなった。

 

えもいわれぬ恐怖感に襲われ、
私は再びキーを回そうとした。

 

その時、突如車が揺れだした。

 

まるで車体の右側から大勢の人間に押されているかのように、
車は徐々に左へと動いていた。

 

このままじゃ車ごと突き落とされる。

 

私は必死にキーを回し続けた。

 

落とされるギリギリでやっとエンジンが掛かり、
思い切りアクセルを踏み込んだ。

 

直後、『バンッ』という破裂音がして急にハンドルを左に取られた。

 

異常に重いハンドルを死に物狂いで抑えつけ、
どうにか鉄橋を抜け切った。

 

橋を渡り終えて数分後、
靄も消えたので私は車を路肩に止め、
タイヤを確認した。

 

車の右前輪がパンクしていた。

 

私は恐ろしくなり、
車を捨てて全速力で山道を駆け降りた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

右タイヤがパンクしたなら、

ハンドルは右に取られるはず。

 

しかし、実際はハンドルは左に取られた。

 

つまり、何者かが、

ハンドルを握っていたために

ハンドルは左に取られ、

異常に重く感じた。

 

 

車を捨てて全力で逃げたのは正解だったかもしれない。

 

でも、真夜中の山道とか…

 

一人で走りたくないなぁ…