ある日を境に悪魔に取り憑かれた娘がいた。
「皆腐ってる死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
髪の色は抜け、目の回りは青いアザができた。
「見た目なんかどーでもいいだろハゲ」
口にできないような暴言を吐き、周囲を困らせた。
「お前なんか○○で○○○の○○○野郎のくせに」
自傷行為を繰り返すので母親は娘をベッドに縛り付けた。
「クソババァ何すんだよ殺してやる殺してやる」
事態を重く見た父親はその道のプロを呼んだ。
「てめぇはデリヘル呼んでりゃいいんだよクソジジィ」
プロの力でも娘は良くならなかった。
「正義漢ぶりやがってこのかすかすかすかす」
最後の手段として彼は聖なる炎で悪魔を退散させた。
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ」
こうしてこの世からまた一人悪魔が葬り去られた。
【解説】
娘は思春期の反抗期を悪魔に取り憑かれたと勘違いされ、
炎に焼かれて死んでしまった。
昔は精神病とか反抗期とかわからなかっただろうから、
性格がガラリと変わったら何かに取り憑かれたと思われていたのだろう。
狐に取り憑かれたともよくいう話。
そもそも、昔は反抗期なんてあったのだろうか?
と疑問にはなってしまうが。
何にせよ、悪魔に取り憑かれたと勘違いされ焼かれてしまった娘は
悲しい限りである。