【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】親切な悪魔

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突然だが、俺は幽霊だ。

 

まぁ幽霊と言っても、
人を驚かそうとしている訳ではない。

 

何をしているのかと言うと、
棺桶の中にいる俺の死体を見て泣いている
妻と子供を眺めている所だ。

 

「そろそろ行くか」

 

妻と子供を十分に目に焼きつけた俺は、
これから天に昇って閻魔様の所へと向かう。

 

「そこのあんた、
生き返ってみる気はないかい?」

 

天に昇り始めてしばらくたった頃、
俺はコウモリのような翼を持つ悪魔出会った。

 

「そんな事が出来るのか?」

 

「はい可能ですよ、
ただし今を逃すと生き返るチャンスは
二度と無いですよ」

 

「なら、すぐに現世に返してくれ」

 

何故、
悪魔がこんな事をするか
俺にはわからなかった。

 

しかし、
また妻と子供に会いたかった俺は、
その話に乗る事にした。

 

「キヒヒ、わかりました……それ」

 

悪魔が俺を指差した瞬間、
俺の魂は凄いスピードで自分の死体へと向かった。

 

「キヒヒ、次はあの人を生き返らせますか」

 

悪魔は、
俺を送ったあと
別の霊の所へと向かう。

 

………………

 

どうやら、
俺は生き返ったらしい。

 

血流が冷たかった俺の身体を
温めているのがよくわかる。

 

しかし、自力で棺桶を開けた瞬間、
俺は妻にも子供にも会えない事を悟った。

 

それと同時に、
何故悪魔が俺を生き返らせたのか
やっと理解出来た。

 

俺は、理解したと同時に
苦しみながら二度目の死を迎えた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔は語り手が火葬場で燃やされるタイミングを見計らって

語り手を生き返らせた。

 

なので、語り手は

苦しみながら二度目の死を迎えてしまった。

 

 

「燃やされている棺桶から暴れる音が聞こえる」

なんて話を思い出してしまった。

 

燃やされている棺桶の中で

意識なんて取り戻したくないものである…