【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】未来が見える

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小学生の時、勉強も運動も苦手な同級生であるAを何度もいじめた。

 

そんなAは中学生になり、授業中寝てるのに常にテストは満点。

 

学校行事もAが運営の役をすると、必ず大成功だった。

 

不思議に思った俺はAを呼び出してなぜか問い詰めた。

 

するとAは

 

「実は僕、少し先の未来が見えるんだ。

普段と違う行事やイベントは特にクッキリと見えるんだ。」

 

と言う。

 

俺が羨ましいと言うと

 

「僕は未来なんか見えない方がいい。
もし君が欲しいなら、卒業式の前日にこの能力をあげようか?」

 

だと!やったぜ!

 

そして時は流れ…とうとう卒業式の前日、Aに呼び出された。

 

能力を受け渡すには「儀式」のようなものがいるとかで、
1分間程俺に耳を塞がせて何やら小声で呪文(?)を唱えた。

 

儀式が終わるとAは未来が見えなくなり、
俺は未来が見えるようになった。

 

(すげぇ、ホントに見える!
確かに明日の卒業式がハッキリと見える!!)

 

高校では彼女も出来て、大学、そのまま一流企業に就職。結婚。幸せの絶頂だった。

 

そして「今」少し後悔している。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

語り手が後悔している理由としては、

『普段と違う行事やイベントは特にクッキリと見えるんだ』

とはいっても、良いイベントばかりではないはず。

 

自分が死ぬ未来が見えるのはもちろんのこと、

家族や友を失う未来も見えてしまうだろう。

 

未来が見えた後に現実でも失ってしまう。

 

二度苦しい思いをしそうである。

 

ただ、それでも

『そして「今」少し後悔している』

という言葉から、

後悔はしているものの、

「こんな能力もらわなければよかった!」

というほどではないようだ。

 

しかし、Aからすると

この能力を語り手に与えるというのは

復讐することと同じ意味があったのだろう。

 

小学生の時、語り手はAをいじめていたため、

Aは語り手を憎んでいた。

 

そして、卒業式の前日にした理由は

卒業式という先のイベントを確認できると同時に

卒業した後に会わなくなれば

この能力を返されることはないためだろう。

 

能力が受け渡せることにも驚きだが、

『1分間程俺に耳を塞がせて何やら小声で呪文(?)を唱えた』

と耳を塞がせた理由は

受け渡しの方法を語り手に知られないためか?

 

未来を見える力が嫌になっても

他の誰かに受け渡すことができないようにしたと思われる。

 

こうやってAは語り手に復讐した気持ちでいたのだろう。

 

しかし、語り手にとっては

復讐された気分ではなく、

今は少し後悔しているものの、

概ね満足しているのではないだろうか。

 

少し後悔はしているものの、

語り手は概ね満足しており、

Aも語り手に復讐したと喜んでいるのであれば、

この能力の受け渡しは両方にとって

良い結果に終わったと言えるかもしれない。