有る老人が自分の命が費えるのを見越してか、
妻を呼び出し懺悔の気持ちを打ち明けた。
「16歳のとき初めて人を好きになり結ばれたが、
『つまらない』という身勝手な理由で捨てた
23歳のとき遊び好きな女と気があったが、
付いていけずに別れた
26歳のとき清楚な女性と会ったが
自分には向いていないと思い別れた
30歳のとき、
ようやくお前という最高の伴侶に知り合えた
そのときからお前だけをずっと愛し続けてきた、
もう悔いは無い・・。」
老人は息絶えた。
それを見届けた妻はこういった。
「私はあなたが16歳のときからずっとあなたの側にいたんですよ」
【解説】
妻は捨てられる度に
亡くなってしまった夫に気に入られるような
見た目と性格に変えて近づいていた。
なので、いずれも女性も妻である。
好きになってもらうために自分を変えるのは健気に思えるが、
相手もわからないほど容姿や性格を変えてしまうほどの執念は、
ゾッとしてしまう。