係「集まっていただいたみなさんは、事前アンケートで、
『幸せそうにしている人を見るとムカつく』と
『人を殺してみたい』の2つに○を付けた方々ですね。
実は、今日はその2つの願いを同時に叶えてあげます。
まず、彼をご覧ください。
彼は、連続強盗殺人犯で死刑が確定しています。
彼は、酒が大好きで、酒を飲んでいるときが最高に幸せだそうです。
そこで、まず、彼に好きなだけ酒を飲ませます。
そして、彼が最高に幸せな状態になったところを、Aさん、あなたが殺してください。」
A「えっ?いいんですか?」
係「構いません。そもそも死刑囚ですから。」
A「おおお~、よ~し、やるぞ~!ワクワクするなぁ~!!」
B「あのぉ~、すいません。私たちはどうしたらいいんですか?」
係「あっ、他のみなさんは、Aさんの後ろに並んでください。」
【解説】
死刑囚を殺して最高に幸せな状態になったAをBが殺す。
そして、そのBをCが殺す…
と連鎖していく。
しかし、人を殺して
『最高に幸せな状態』になんてなるのだろうか…?
Aも殺すことにワクワクしているが、
実際に殺してしまったら
後悔してしまうものでは?
やってみたいけれども、
やってみたらそんなに面白くなかった、
なんてこともよくあるはず。
その状態になったらこの連鎖は終わり。
最高に幸せな状態の人を殺せないから。
しかも、自分が殺す相手が
自分の前の人だったら、
「次は自分が殺される…」
と気付くから確実にすぐに破綻するだろう。
にしても…
『幸せそうにしている人を見るとムカつく』
これは別に願いでも何でもない…
というかむしろ見たくないだけのような気がするが。
ムカつくことでその人を殺したいという欲求が…
となっても、それが幸せには繋がらないと思うのだが。
「幸せな気分に浸っているところをぶち壊すことに快感を感じる」
とかだったら、願い…にはなるのかな?
…あまり考えたくないですね。