シベリア・零下40度
感じるのは寒さではなく痛さ。
品の無い話だが立小便も出来ない、触れたもの皆凍りつく。
ここに一人の男がいた
男には好いた女がいたが女は別の男が好きだった。
逆恨みをした男はひどく寒い山に恋敵を呼び出し
ナイフでめった刺しにして置き去りにした。
帰り道男は思った
「急所ははずしてしまったがあれでは出血多量で確実に・・・」
ところが男の表情が凍りつく、寒さではなく恐怖で・・・。
目の前に殺したはずの恋敵がいたからだ。
「!?」
男は恋敵に崖に突き落とされた、
顔が恐怖で凍りついたまま・・・・
【解説】
『急所ははずしてしまったがあれでは出血多量で確実に・・・』
とあるが、
『シベリア・零下40度』
という寒さなため、
血液が凍って出血が止まった。
しかし、急所を外されたからといって、
めった刺しにされているはず…。
そんな体で動けるのだろうか…?
寒さで痛みも麻痺してしまった?
めった刺しにして確実に死ぬだろうと思っていた相手が
帰り道の途中で目の前にいたら、
そもそも生きているものなのか死んでいるものなのかを
考えてしまいそうである。
恐怖で凍り付いてしまうのも当然だろう。